30kmの壁はなぜ来る?原因と対策を3方向から整理してみた

フルマラソンでよく聞く「30kmの壁」
私自身もサブ4.5を目指したレースで、まさに30km以降に失速しました。
前半は順調だったのに、突然脚が動かなくなる。気持ちはあるのに、身体がついてこない。これが「30kmの壁か、、、」と何度も実感しました。
では、なぜ30kmに壁があるのか。原因をわかりやすく整理してみます。
■ 30kmの壁が起こる主な原因
エネルギー切れ
前半のオーバーペースや補給不足により、体内のエネルギー(グリコーゲン)が底をつく状態。いわゆる“ガス欠”です。
一般的に「体に貯められるグリコーゲン量」は、肝臓+筋肉に合計およそ400〜500g(約1500〜2000kcal)と言われています。これはフルマラソン1回分(約2500kcal前後)には不足するため、何も対策をしなければエネルギー切れは多くのランナーに起こって当然の現象です!
事前の食事で糖質が少ない場合や、レース中に補給をしない場合にはとくに起こりやすくなるので注意が必要です。
筋持久力不足
長時間走り続けるため、繰り返し運動により筋肉はどうしても消耗していきます。
とくに着地衝撃とブレーキ動作により、大腿四頭筋とハムストリング(遠心性収縮)の消耗は大きくなりがちです。
また、お尻・ハム・体幹をうまく使えずに太ももの前で“支えて踏ん張る”走りになっていると、前モモにも負担が集中する場合があります。
前半のオーバーペース
「気持ちよく走れている」状態が一番危険で、体感より速く走ってしまっていることが多いです。
スタート直後は、興奮や応援でアドレナリンが出て、実際より軽く・楽に感じます。いつもより速いのに「今日イケるかも」と錯覚しやすい状態です。
普段から「この心拍ならこのペースが限界」という感覚を掴めていないと、「気持ちいい=安全」と思ってしまい、目標より速く走っていることが多々あります。
メンタル消耗
30kmを超えると「あと12kmもある」という思考に変わり、気持ちが先に折れやすいです。
これはごく自然な脳の反応で、脳が身体を守ろうとしてブレーキをかけている状態です。体が限界になる前に、「ここで抑えないと危険かも」と脳が判断し、疲労感や不安感を強く出してペースダウンさせようとします。
エネルギー不足や筋疲労が進む30km以降は、このブレーキが特に強くなりやすいです。
■ 対策 【トレーニング編】
脚づくりのためのゆっくり長距離走(LSD)
ゆっくり長く走る練習で「脂肪も使える体」にして、グリコーゲンを節約できる体質に変えていくことができます。
25〜30km前後のロング走
後半の“脚が重くなってから”もフォームを保つ意識で走ることで、筋持久力と耐衝撃性が高まります。
上り坂を使った坂道走や、後半少しだけペースを上げるビルドアップも有効な練習です。
距離を分割する「チャンク化」練習
ロング走の練習で距離を小さく区切り、それぞれの区間に「やること」を決めます。走る距離に応じて自分の体の状態がどう変化していくか、より意識して練習することができます。
例:30km走なら「0–10」「10–20」「20–25」「25–30」kmと分けて、「0-10kmはフォーム意識」「10–20kmはペースを抑えめに」「20–25kmは呼吸意識」、「25-30kmは再びフォーム意識」など。
セルフトーク(自分への声かけ)練習
「1kmずついこう」「ここからが本番」「まだ動いてる」「練習どおりで大丈夫」など、自分の言葉でフレーズを事前に5〜7個作っておきます。
練習中きつくなった瞬間に「やめたい」「キツい」という思いが浮かんだら、すぐに用意したフレーズに置き換える練習をします(思考の即時チェンジの練習)。
■ 対策 【レース数日前〜前日編】
グリコーゲンを蓄える
レースの数日前から意識して、炭水化物多めの食事(カーボローディング)でグリコーゲン量を増やすようにします。
ポイントは「主食多め・脂質控えめ・食物繊維と揚げ物を摂り過ぎない」です。
目安としては「いつもの食事の炭水化物を少し増やす(ごはんなら1杯→1.5杯など)」くらいで十分です。
オーバーワークを避ける
直前に追い込み過ぎず、数週間前から徐々に距離と強度を落とすことで、当日の脚のフレッシュさを確保できます。
■ 対策 【レース当日編】
当日の朝食
当日は「糖質中心+脂質と食物繊維を抑える+食べ慣れたもの」が基本です。時間は、スタート3〜4時間前が理想。量の目安は、「体重×1〜3g程度の糖質」を朝食で摂るイメージで、胃が弱い人は少なめで試してみるのが安心です。
スタート1〜2時間前〜直前の補給
1〜2時間前には、おにぎり1個、カステラ、バナナ、エネルギーゼリーなど、消化の良い糖質を少し追加しましょう。
30分前〜直前には、ジェルやゼリー飲料+少量の水分、塩タブレットなどがおすすめです。
レース中の補給
1時間あたり30〜60gの糖質を、こまめに補給するようにしましょう。ジェルやゼリー飲料などは、15km〜20kmまでに1本目を飲み切るのがおすすめです。
ペースの意識
本番のレースでは1kmごとに表示をしてくれているので、自分のペースを把握しやすいです。前半は、総距離÷目標タイムで換算したペースよりも、5〜10秒遅くを意識してください。
私の場合、前半の“気持ちよさ”に負けて数秒速く刻んだことが後半の失速につながりました。30kmまではペースを上げるのを我慢。レースはそこからが本番です。
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喉が渇く前に給水
一般的に「脱水」とされるのは体重の約2%以上の水分喪失なので、「喉が渇いた=すでに軽度の脱水に入りかけている」ことは多いです。パフォーマンスを落としたくないのであれば、喉が渇くのを待たずに計画的に少量ずつ給水する方がよいです。
■ まとめ
30kmの壁は、誰にでも必ず起こる現象ですが、普段のトレーニングやメンタル準備、ペースの意識、補給の取り方などで対策が可能です。
サブ4.5は、後半に崩れなければ十分届くタイムです。
壁は敵ではなく、準備不足を教えてくれるサインなのかもしれません。壁にぶち当たったとしても、ぜひ色々な対策にチャレンジしてみてください!
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